古代ギリシア期のデカドラクマ銀貨は86グラムほどの量目を有していた。
ローマ期には AD369年のこと、量目104グラム強の24ミリアレシア(48シリクエ)
銀貨が登場している。
中世に貨幣製造は衰退したが、これは銀の絶対数が不足していたからだった。
しかしながら1486年にティロルで完全年号入り大型銀貨が発行された。
それ以後、ヨーロッパは金銀の精錬技術の向上により、大型銀貨の全盛時代に突入した。
スペイン領の新大陸ーーとりわけ上ペルーのポトシなどで大量の銀が発見されると、
それがブラウンシュヴァイク・ヴォルフェンビュッテルなどの12ターレル銀貨(量目349グラム)と言った、超大型銀貨を生んだ。
これが流通した最大の銀貨と考えて支障ないだろう。
現在ではオーストラリアや中国が1キログラム銀貨を発行しているが、これは地銀の販売に毛が生えたものだ。
本当の意味で流通市場に出ていないからである。
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