<ジョン王>KING JOHN

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 ジョン王(1199—1216)はリチャード1世・獅子心王の弟として生まれ、
兄が十字軍でエルサレムへ出征中、その王位を狙ったことが知られる。
けれど兄の帰国後に断念、その崩御後に1199年になってようやく即位した。
このときフランスのイングランド領——ノルマンディなどを相続しているが、
フランス王のフィリップ2世と戦いすべて喪失、LACKLAND「欠地王」という不名誉な呼ばれ方をする始末であった。
 諸侯の反対にも直面し、屈伏してMAGNA CHARTA「大憲章」に署名し悪名のみを轟かせた。
最後は反対する貴族と戦うため、外人部隊を編制して戦いに挑み、再びフィリップ2世と交戦中、急死したのだった。
 こうしたイギリス史上でも悪名高いジョンだけに、シェークスピアは当然、自分の作品のテーマとした。
面白いことに他の王たちと違い、彼だけはKING JOHNというタイトルになっているのが目立つ。
他は名前だけで、王の称号は付されていない。
 評判の悪かった王たちのコインは、流通市場から失脚後速やかに姿を消すのが常だ。
下手に新しい王の治世下で持っていると、不満分子と疑われ投獄という事態も起こりうるからである。
また貴金属貨幣は地金価値が問題なので、王の肖像が判らないくらい潰してしまう、というやり方が採られた。
このためグレードの良好なものが一気に姿を消してしまうのだ。
 「ジョン王」の貨幣発行は、まだ銀貨の貨幣価値が高かった13世紀初頭の為、
ペニ—銀貨が貴金属貨幣の中心であった。
だからペニ—銀貨で肖像がはっきりしていたら、
多少割高でも入手しておくべきだろう。
もちろんグレードの高いものは滅多にマーケットに姿を見せないが。

2016.9.28|シェークスピア作品の主人公とコイン ヨーロッパ

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